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精液の成分



精液は液体成分「精漿(せいしょう)」と細胞成分「精子」とで構成される。 精液は、その3割程度が前立腺の分泌液(前立腺液)で、残りの7割程度が精嚢からの分泌液(精嚢分泌液)で、これらの混合物の中に精子が懸濁している状態である。倍率400倍程度の学習用顕微鏡で精液を観察すると、精子が鞭毛を動かしながら泳いでいるのを観察することができる。一般的には、精液といえば、精子も混ざった液体を指すが、無精子症、精管結紮(けっさつ)後の精液などでは、精子が含まれていない精液が体外に放出されることになる。 精嚢からの分泌液には果糖が多く含まれていて、細胞内部に栄養源をもたない精子の鞭毛運動を起こすエネルギー源に用いられる。精嚢の分泌液と合わさることで精子は初めてその鞭毛を動かして泳ぎ続けることが出来る。前立腺液にはクエン酸が多く含まれ、pHを弱アルカリ性に維持し、精子の生存を助ける。これ以外にも、精液からは多くの物質が分離、精製されており、精液の成分として知られている。例えば、前立腺液には多くの種類のタンパク質分解酵素(セリンプロテアーゼ)が含まれている。これは、精液をさらさらの液体にしたり、精子の細胞表面や女性生殖器内の物質に作用し、受精を起こりやすくするのにも役立っていると考えられている。 射精された直後から、精子は精液中の果糖を消費しつつ鞭毛運動を行うが、無酸素運動であるため精液中に次第に乳酸が形成され液性が酸性に傾く。また、精子は空気中・水道水中等においては生存できない。精子はほとんどがタンパク質でできており、デオキシリボ核酸も多く含まれる。 タンパク質分解酵素セリンプロテアーゼに、PSA (Prostate-specific antigen)、前立腺特異抗原と呼ばれる酵素がある。この酵素は前立腺から分泌され精液中にたくさん含まれている。前立腺肥大症や前立腺癌などの病変があると、精液中に分泌されるのとは別に、血液中にも分泌されてしまうことから、前立腺の腫瘍マーカーとして広く用いられている(前立腺を参照)。 プロスタグランジンは、前立腺からの分泌液に含まれていることが最初に調べられたため、前立腺 (prostate gland) にちなんでこの名があるが、精嚢からの分泌液に、より多く含まれていることが後に分かった。



出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

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